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苦手意識を持つ受験生が多い小論文を攻略しよう

高校生が苦手としているものの一つにこの「小論文」があります。

ある程度の偏差値の学生ですら小論文を書かせると支離滅裂な文章を書いたり、正しい日本語で書けていない、何を言いたいのかわからない、字数制限を守れない(多すぎる・少なすぎる)などが多数見られます。

医学部の受験においても、AO入試や推薦入試で小論文が出てきています。

一般入試で行われる小論文はあくまでも学力試験の結果が優先されるために「参考程度」となることが多いようですが、今後、重要度が増していく可能性は十分あります。。

そこでここでは小論文を書く際の注意点について説明していきたいと思います。

▼目次

小論文の基本的な構成を組み立てよう

まずいきなり書き始めてしまうのではなく、おおまかな流れを作りましょう。

これはどこかにメモしてもかまいません。

基本的な組み立てを行ってから書き始めるとスムーズに書くことができます。

思いついたことを書き足し、書き足しで書いていくと文章のつながりが無茶苦茶になって読みにくい文章になります。

おおまかな組み立てとしては「序論」「本論」「話題の展開」「理論的な肉付け」「結論」となります。

序論と結論は同じことを話題にしていなくてはいけません。

文章力がない人が書いた作文や小論文は書き出しと終わりで違う話題になっていることがあります。

そして本論では具体的な説明や意見を入れていきます。

その際、主観的になって持論を述べるだけになってはいけません。

その小論文のテーマについて、客観的に判断できる材料や資料を使用しながら論理的に説明していくことが求められます。

「作文」は自分の意見や体験を主観的に述べることが多くあるので、これと一緒にしないようにしましょう。

作文と同じなのは一マスあける部分や、句読点の打ち方、誤字脱字など文章の基本です。

これらはあった分だけ減点対象となってしまいます。

「話し言葉」と「書き言葉」にも注意しましょう。

また、文字数に指定がある場合はそれを守らなければいけません。

最低でも8割、少なめで9割、できれば指定された文字数くらいで書きます。

8割に達していない場合は点数がつけられなかったり、大幅な減点が行われることになります。

後は「採点する側の気持ち」になればわかりやすいと思います。

例えば良い内容の文であっても汚い字で書きなぐっていたら良い評価をつけるでしょうか。

まずつけません。

綺麗かどうかということよりも「丁寧に」書いてあることが最低限必要です。

また、文章がとにかく読みづらい、内容がわかりにくいという文章も同様です。

その採点者はその一つの小論文を何度も読み返して採点などしたくないのです。

「わかりづらい」というだけで悪い印象になるのは確定的です。

受験する医学部の小論文の特性を把握する

小論文といっても、大学によってテーマが大きく異なります。

過去問をみて、時事問題が多いのか、普遍的なテーマを扱うのかなどを調べるようにしましょう。

時事テーマにおいては、やはり基本的な知識がないと論文を作成することはできません。

実際に出題されたテーマの例を見ると、

「わが国では高齢化が急速に進み、解決すべき様々な社会的問題が生じている。
その中から重要と思う課題を選び、
その課題に着目した理由と解決策について1000字以内でまとめなさい。」(2011年横浜市立大学)

というものがあります。

ここでは、「高齢化社会」に関する知識やデータと、その「解決策」、その課題を選ぶ「理由」が焦点となっています。

つまり高齢化社会に関する知識が何もなければ書けないということになります。

逆に言えば高齢化社会で起こっている社会問題を知っていて、その解決策や対処法を知っていれば楽に書けるということでもあります。

やはり新聞や本、テレビなどから知識を集めておくことは重要になるのです。

そのうえで、医学や医療に関しての知識と意欲を感じさせることを意識した文章にします。

ただし、極端な論理は避けたほうが賢明です。

倫理観や道徳観が疑われるような理論や、決めつけるような言い方はせずに常識的な範囲での理論展開が望まれます。

さらに受験しようとしている大学が得意としている分野、その大学のアドミッション・ポリシーに合わせて、「大学側が求めている人材」を理解しましょう。

自分が小論文で述べた意見が大学の方向性と反対のものであったら良い結果になるはずがありません。

そしてどの分野であれば自分は小論文をすらすらと書けるか、どの分野を苦手としているかを把握し、それに応じて対策をしておかなければいけません。

まとめ

小論文が苦手な学生からすれば不安を感じるかもしれませんが、ある程度事前に対処しておくことでかなり楽になります。

最近では、よく小論文や面接に関わってくる医療単語やキーワードをまとめた本も販売されていますし、時事問題をしっかりとおさえているだけでも有利になります。

そして小論文は何度も書かなければ上達しません。

国語教師や担任、予備校講師などに自分が書いた小論文を添削してもらって、少しずつレベルアップしていけば確実と言えます。