社会人から医学部を目指す際にお勧めの「学士編入制度」とは? | 医学部を目指すならアズメディ

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社会人から医学部を目指す際にお勧めの「学士編入制度」とは?

医学部ではない大学の学部を卒業し、社会人として勤務していたもののやはり医学部に入りたいと思う人もいます。
はたしてそういったことは可能なのでしょうか?

実は社会人から医学部を目指す際には「学士編入制度」という制度を利用することができます。
ここではその「学士編入制度」について紹介していきたいと思います。

【医学部入試コラム 目次】

学士編入制度とはどういったものなのか

学士編入制度の概要

学士編入制度とは4年生大学を卒業した人が新しく他の学部に入りなおす、という制度のことをいいます。
これは特別に医学部だけにあるという制度ではなく、他の学部でも存在する制度です。

まったく関連性のない学部でも受験することができるというのが特徴で、法学部を卒業した人が医学部に編入するということも可能となっています。
もちろん、すでに社会人として勤務をしている、医学業界とは違う仕事をしている人も受験が可能ですし、まだ他学部を卒業しておらず卒業見込みの状態の学生も可能です。

学士編入制度のメリットは

もっとも大きいメリットとしては「6年間通わなくても良い」ということです。
医師になるためには6年間学習する必要があるのですが、学士編入制度を利用した場合は2年次の前期、3年次の前期というように途中から編入するという形式になる大学が多くなっています。
これは他の学部であっても卒業しているということから基礎的な教養課程はすでに修了しているとみなされるためで、1年次を省略できると考えられるためです。

基本的には受ける側のメリットが考えられがちですが、これは受け入れる大学側にもメリットがあることです。
受験勉強を重ねて医学部に入った学生は医学業界のことしか知らないまま医師として勤務していくことがほとんどです。
しかし他の業種で社会人として勤務していた人であれば違った観点から物事を考えることができます。

このように学士編入制度は双方にメリットがある制度と言えます。

学士編入制度を採用している大学と受験科目とは

学士編入制度を採用している大学

学士編入制度に関しては毎年のように採用、採用廃止などがあるために、常にチェックしておく必要があります。
近年では35ほどの大学で実施されていますが、30ほどは国公立大学となっています。
私立大学では、

  • ・岩手医科大学
  • ・日本大学
  • ・北里大学
  • ・東海大学
  • ・金沢大学

と5大学しかありません。

そのため学士編入制度を利用するつもりであるなら国私立大学を目指していくのが一般的です。
また、採用している大学でも募集人数は5名前後と決して多くはありません。
それを踏まえた上で準備をしておきましょう。

学士編入制度の受験科目とは

これは大学によってかなりの差があります。
「書類審査のみ」「小論文などの筆記試験」などが一次試験とされることが多く、二次試験はほとんどの大学で「面接」となっています。
2018年度の医学部の学士編入試験において、試験に面接が課されなかった大学は「神戸大学」のみとなっています。
面接は集団面接の場合と個人面接の場合がありますが、面接の対策をしっかりとっておくことが重要なのは間違いありません。

学科試験においては「英語」がかなりの大学で必須の科目となっています。
社会人からの医学部への編入ということで英語は当然できるであろうと考えられていると言われています。
大学によっては「TOEFLで特定の点数以上をとっていなければ、一次試験を突破できない」
というような制限がつけられている大学があるほどです。

また、医学部ですから「理系科目」も必須とされています。
そのため「英語」「理科」「面接」の準備を行っておく必要があると言えます。
国語を試験科目に導入している大学はほとんどないのですが、「小論文」が試験科目に入っている大学が数多くありますので、文章能力は必要になります。

学士編入制度の年齢制限とは

医師になるためにはかなり長い期間勉強をする必要があります。
そのため年齢制限があると考えている人がいますが、結論から言えばほとんどの大学で年齢制限はありません。
年齢がある程度いっているからといって学士編入制度を利用することができないというわけではないのです。

ただ制度としてはそうなっていても、実際に医学部に入ってからは勉強や実習で頭脳も体力も使います。
できるだけ年齢が若いほうがそういったことに対応しやすいというのは確かにあることですので、利用するのであれば早い方が望ましいでしょう。

まとめ

社会人として勤務をしていても、そこから学士編入制度を利用することで医学部に編入するということができます。
それぞれの大学によって募集人数や試験科目が違っていますので、受験前に確認をしてみましょう。