2019年度入試に向けて重要な情報収集とは?
どの受験に関してもそうですが医学部の受験にはなおさらの「情報」が必要となります。
近年大学の受験に関しては毎年何かしらの制度や傾向が変化するという状況です。
その際に「正しい情報を持っている」ことが必要であり、間違えた情報を得ていたり、情報自体を持っていなかったりすると大きな不利となります。
ここでは医学部受験に関する情報の概要と正しい情報の入手の仕方を紹介していきたいと思います。
▼目次
医学部受験の近況
現在日本は慢性的な医師不足にあえいでいます。
その傾向は地方や離島などでは顕著に表れており、無医村や医師の居ない島などがあちこちにあります。これらを解消していくために医学部の定員数は増加しています。
そこで「定員が増加しているから難易度は下がった」という間違った情報がありました。しかし実際には医学部を受験する生徒数はさらに増加しており、後述する入試方法の変化もあって、実際には「ますます難易度は上昇」しているのです。
その理由の一つに入試制度のなかの「地域枠」が関係しています。
増加している定員数のいくらかがこの地域枠であるためにすべての受験生が恩恵をこうむっているわけではないのです。
地域枠はその大学の医学部を志望することで、奨学金を受けることができたりする制度です。中には奨学金が貸与型ではなく給付型で、返済しなくても良いという条件のところもあります。ただし、制限があって卒業後その地域の指定された病院などで数年間勤務するという条件です。
これは医学部の高い授業料に苦しむ学生と医師不足に悩むその地方のそれぞれの事情を解消させるための制度です。つまりこの地域枠を利用すると卒業後に自分が望む勤務地で勤務することはできず、何か研究したい専門の分野があってもそれを行えるかどうかはわかりません。大学がある地方に行く必要もあるために自由にどこでも受けられるわけではないのです。
また、医学部の定員が増加したことでそれまで他の理数系に流れていた受験生が医学部を受験する流れになっているということもあります。そのために国公立や私立を問わず医学部は高い競争率になっているのです。そして毎年のように入試制度は変化しています。
入試の種類も一般入試の他に推薦入試、AO入試など様々で知っていなければそもそも利用できないというものもあります。
それに必須科目、試験日などをしっかりとおさえておかなければ効率のよい受験を行うことができません。志願者数が多いために1点、2点を争うことになります。
本当に合格と不合格はわずかな差であることを認識しておきましょう。
正しい情報を得るためには
最近はとりあえずインターネットで情報を得る、というのが一般的になっていますが、これをすべて信じてしまうのは危険です。
例えば「医学部 情報」などと検索をかけても、出てきた情報が「最新のものか」「正しいものか」はわかりません。
特に情報サイトや口コミなどは真実が書かれている場合もあれば、古い情報や主観で書かれた文章なども多く混じっています。先ほどの「医学部は定員数が増えているから難易度は下がっている」などという情報は良い例です。
それらを防ぐためにはいくつかのことに気を付けておけば大丈夫です。
まず「志望している大学のホームページの情報」これは公式のものですから、確実な情報です。自分が志望している大学のホームページは常にチェックしておきましょう。
他には医学部の受験を専門に行っている予備校が出している情報は、ほぼ間違いないでしょう。
もしそういった予備校に通っているのであればその情報は最大限に利用しましょう。専門に行っているところならではの情報をつかんでいる場合もあります。
そして大事なのは「最新版」の情報であることです。
いくら信用できる機関が出している情報でも「2016年度版」では意味がありません。
2017年度にはその制度は行われていないかもしれませんし、2018年度には入試の配点が変わっているかもしれないからです。
常にその時に出ている最新の情報を得ることが重要なのです。
アドミッションポリシーなどには目を通そう
試験の種類や試験日などは当然ですが、志望している大学の偏差値や難易度、試験方式やセンター試験と二次試験の配点の割合はどうなっているか、二次試験は何が行われるか、志望している受験生は現役が多いか、浪人生が多いかなどの情報は必ずつかんでおきましょう。
また、その大学によって求めている人材は違います。
それらは学校側が公表しているアドミッションポリシーを見ればわかります。
面接がある場合は聞かれることも多いので、これもおさえておかなければいけません。
自分の目的や性格と大学が求めている人物像が合っているかどうかを考えておきましょう。
まとめ
情報は新しいもの、正しいものを得ることが重要です。
ただ、とにかく情報を集めるだけ集めて整理もせずにしていると情報過多で混乱するだけになります。また、必要以上に情報に依存するとその情報量に押しつぶされてしまいます。
自分が必要な情報を的確に集めてそれを整理して活用してこそ情報の価値があるのです。