医学部受験の英語の特徴・難易度と勉強法【なぜ医師に英語力が必要?】
医学部受験の英語は、専門的な単語が出てきたり、時間制限が厳しく設定されていたりするなど、難易度が非常に高いです。
その一方で、英語の配点を高く設定している大学は多いため、英語を得意科目にすることができれば、医学部合格にグッと近づくことができるのです。
そこで今回は、医学部受験の英語の特徴や難易度、勉強法などについて解説します。
英語に苦手意識を持っている人や英語に対するモチベーションを上げたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
▼目次
医師に英語力が必要な理由
医学部を目指す人の中には、「医師になってから英語を使う機会ってあるの?」「受験が終われば英語も不要になりそう」と考えている人は多いかもしれません。
しかし、そういったことは全くありません。
そこでここからは、医師に英語力が必要な理由を2つ解説します。
英語の勉強に対するモチベーションが上がらない人は、ぜひ一度目を通してみてください。
最新の論文は英語のものが多いため
日本の病院で働く医師であっても、最新の情報を得るためには、英語で書かれた論文を読む必要があるため、英語力は必須です。
医師に求められる英語は、勤務環境に大きく左右されますが、一般的な日本の病院で患者さんも日本人ばかりであれば、論文を読むためのリーディングができれば十分で、スピーキングやリスニングができなくても問題ありません。
一方、海外の病院に勤務する場合は、リーディング・スピーキング・リスニングのすべてが必要になります。
また、日常会話だけでなく、医療現場でのコミュニケーションに必要な専門的な単語などを習得しておく必要があります。
活躍の場を広げられるため
医学部受験では、英語よりも数学の方が重要視されているイメージが強い人も多いかと思います。
しかし、英語力があれば、その語学力を武器に海外の病院で勤務することができます。
また、海外の病院に勤務し、最新の技術を習得することができれば、その技術を日本に持ち帰ることで、日本の医療の発展に大きく貢献できるでしょう。
また、そういった技術を持っていれば、必要とされる場面も多くなり、給与や待遇がよくなっていくことも考えられます。
そのため、海外で活躍したいと考えている場合は、受験に必要な英語力だけでなく、医療現場で使える英語力を磨いておくことが大切です。
医学部受験の英語の特徴
医学部受験の英語は、一般学部と異なる部分があるので、きちんと把握しておくことが必要です。
そこでここからは、医学部受験の英語の特徴について解説します。
英語の配点が高い大学についても紹介するので、志望校選びの参考にしてみてください。
医学部受験の英語の特徴・難易度
医学部受験の英語では、長文読解の文章量が多かったり、医学に関する単語や知識を知っていないと解けない問題が出題されたりするなど、一般学部と比べて難易度が高いと言えます。
また、私立大学と国立大学にも違いがあります。
私立大学の医学部では、並び替え問題や正誤問題が多く出題される一方で、国立大学は英作文が多く出題される傾向があります。
ただし、私立・国立に関わらず、大学によって、問題の傾向や特徴が違うため、志望校の過去問題は繰り返し演習を行うことが重要です。
配点が高い大学が多い
科目ごとの配点は、大学によって異なるため、英語が得意な人は英語の配点が高い大学を選ぶと良いでしょう。
英語の配点が高い大学の1つが、徳島大学です。
徳島大学の二次試験では、400満点中200点が英語の配点となっており、全体の50%を英語が占めています。
また、私立大学では、順天堂大学が英語の配点が高いことで有名です。
500満点の内200点が英語なので、40%が英語で占められています。
このように、大学によって、科目ごとの配点は大きく異なるため、憧れの大学や学びたい内容で大学を決めることも良いですが、少しでも医学部に入学できる確率を上げられるよう大学を選ぶのも1つの選択肢です。
医学部受験の英語の勉強方法
医学部受験で出題される英語の問題は、難易度が非常に高く、「どんな勉強をすればこんな問題が解けるんだ」と悩む人も多いと思います。
そこでここからは、医学部受験の英語の勉強方法について解説します。
単語・文法
医学部受験の英語では、医学に関する長文が多く出題されるため、一般学部の学生と同じような単語帳を使っていては、知識が足りません。
そのため、医学部受験専門の単語帳を使いましょう。
おすすめは「キクタン〈医学部受験〉 聞いて覚えるコ-パス英単語」です。
見やすくまとまった単語帳であることはもちろん、付属のCDで音と共に覚えられるので、非常に効率よく単語を覚えることができます。
また、文法は基礎的なテキストを利用して、抜け漏れなく網羅的に知識をインプットし、基礎固めを行いましょう。
基礎固めが終われば、長文の中であっても素早く文法事項がわかるように、様々な長文で演習を重ねましょう。
長文読解
医学部受験の二次試験に出題される長文は、文章が非常に長いため、速読力を身につけておかなければ、時間内に問題を解き切ることはできません。
そのため、速読力を身につけるためのテキストを使用することがおすすめです。
おすすめのテキストは「速修 医学部への速読英語―国公立・私立大医学部・歯学部受験用」です。
このテキストでは、英語を日本語に変換して意味を把握するのではなく、英語を英語として理解する力を養うことができるため、圧倒的な速読力が身につきます。
英作文
医学部受験の英語では、長文読解に注力している人も多いかもしれませんが、英作文が出題される大学を受験する人は、きちんと対策をしておく必要があります。
特に、医学部受験で出題される英作文は、和文英訳問題、つまり日本語の文章を英文に変換する問題が出題されます。
和文英訳問題を対策するためにおすすめのテキストは、「基礎英作文問題精講」です。
掲載されている和文英訳問題の数が多いことはもちろん、解説が詳しいため、問題を間違えたとしても、疑問が残るということはありません。
また、自由英作文の問題も掲載されているので、英語力を養うために非常に優れたテキストです。
医学部受験の英語は独学できる?
医学部を目指している人の中には、英語の勉強を独学で進めるか、予備校や家庭教師を利用しようかと悩んでいる人も多いと思います。
そこでここからは医学部受験の英語を独学するメリットとデメリットを解説します。
医学部受験の英語を独学するメリット
医学部受験の英語を独学するメリットは、お金がかからないことです。
特に私立大学の医学部の学費は、一般学部と比べて莫大な費用となるため、入学する前はできる限りお金を使いたくないという人も多いと思います。
そういった思いを抱いている人にとっては、独学で英語の勉強を進めた方が経済的な負担が少ないため良いでしょう。
医学部受験の英語を独学するデメリット
医学部受験の英語を独学するデメリットは、効率よく勉強を進められないということです。
医学部専門の予備校や家庭教師は、これまでに培ってきたノウハウやスキルを持っているため、医学部合格をつかみ取るために効率よく勉強が進められるよう、サポートしてもらうことができます。
特に勉強方法は、これまで培ってきたノウハウがあるとないとでは、勉強の進み具合が全く違い、必然的に成績の伸びにも大きく差が生まれます。
また、独学ではモチベーションの維持が難しく心が折れてしまうこともあります。
そういったリスクを避けるためにも、医学部専門の家庭教師を活用することがおすすめです。
自分に合った勉強方法を提案してくれることはもちろん、メンタル面のサポートなどもあり安心です。
まとめ
今回は、医学部受験の英語の特徴や難易度、勉強法などについて解説しました。
医学部受験に英語が必須であることはもちろんですが、英語は医師になってからも必要な能力であり、自分自身の活躍の場を広げられる武器にもなるのです。
そのため、「英語はこれ以上勉強しても無駄だ」「他の科目で点数を稼げばいいや」などとあきらめるのではなく、根気強く勉強を続けましょう。
また、より効率よく英語の勉強を進めたいと考えている人は、医学部専門家庭教師の力を借りてみるのもおすすめです。