2020年度から変更となる医学部入試について | 医学部を目指すならアズメディ

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2020年度から変更となる医学部入試について

少し前によくニュースに出ていた「センター試験がなくなる」ということがあります。
ただ、この言葉は聞いたことがあっても具体的にどうなくなるのかは知らない、という人が多数います。

現在の制度ではAO入試などを除いて、国公立大学医学部に入る場合には基本的にセンター試験を受けなければいけません。
また、私立大学の医学部に入学する場合もセンター試験を利用することが多くあります。
つまりセンター試験の変更は医学部に入学しようとしている学生にとっては非常に重要なことなのです。

そこでここではどういった点が変更されるのか、いつから変更されるのかについて紹介していきたいと思います。

▼目次

1. 医学部入試はいつからどう変わるのか

まず簡潔に言うと変更されるのは2020年度の大学入試からになります。

そのために2017年度現在においてすでに高校生である学生には関係はありません。

2017年度の時点で中学3年生の学生から適用されるものですが、現在高校一年生が現役で合格できずに浪人をした場合は新しい試験制度で入試を受ける可能性もあります。
ただし、現時点では浪人生に対する対応は発表されていませんので、あくまでも可能性だけです。

これほど大きな変更は1979年に共通一次試験が導入されたとき以来と言えます。

まず名称が変わります。

「大学入学共通テスト」となる新しいテストは概略はセンター入試のようなものだと考えてかまいません。
これまで通り1月の2日間を使って行われます。

科目によって大きく内容が変更するものもあります。
それは国語と数学です。

どちらも客観的な問題だけでなく主体的な記述問題が出題されるようになります。

それに従って国語は試験時間も20分ほど長くなります。

センターと言えばマーク方式という概念が崩れるために記述問題を時間内に解くという練習をしておかなければいけません。

そのために単純に答えを書くというものではなく、読解力、思考力、文章力、表現力が試されるようになります。

ある程度、小論文のような記述問題を解いて、学校や塾の先生に添削してもらうという作業が必要になると考えられます。

マーク方式にも変化があるようです。

これまでの答えが一つしかないという問題ばかりでなく、正解が複数あるという問題も検討されています。
こうなるとわからないので適当に一つとりあえず選ぶということも厳しくなります。

英語に関しては英語検定やTOEICなどの民間資格の代用も検討されており、こういった資格を保持していることが有利になります。

その他にも理科や社会でも記述問題が検討されており、その割合は年々増えていくと予想されています。

2. 浪人は不利か?

現時点で中学3年生からの施行になるためにすでに高校生の学生には関係がないと思われがちですが、医学部の受験には1~2年間の浪人は普通と考えられている部分もあります。

やはりそれだけの勉強をしないとなかなか合格できない厳しい門なのですが、そうなると現在高校一年生や二年生の学生にも影響してくることになります。

すでに大手予備校や受験に詳しい保護者の中には先を見据えてこういった高校生たちに「なんとしても現役での合格を」と動いていることがあります。

やはり新しい制度に代わるということは今までの方式がまったく同様に通用するかどうかわかりません。

そのため不安は大きいものの本当に浪人生にとって不利になるのか、大きな影響はないのかわからないのが現状です。

また、高校生にとにかく知識を重視して勉強させて難関国公立に多数合格者を出してきた高校(開成や駒場東邦など)は、記述式や表現力が問われる問題の割合が増えていくと今までのやり方では厳しくなっていくことが予測されます。

これは現役高校生や浪人生相手に同様の勉強の仕方を指導していた予備校にも同じことが言えます。

3. 具体的な対策内容

表現力や文章力、記述力が問われるようになったのは、何もこれが初めてではありません。
ここ数年、全国の大学入試で小論文や短い記述解答などで行われてきたことです。

そのため、そういった勉強をすでに行っている場合はあわてて勉強の仕方をすべて変えてしまうような必要はありません。

また、記述といっても全問が記述になるわけではありません。

特に変更当初は数問ずつという指針が打ち出されています。

こういった変化があるということを知識として持っておかなければいけませんが、それを理由にあわてないことが大切です。

4. まとめ

中堅私立の文学部や経済学部などとは違って、医学部を受験する場合は、かなりの割合で必要になってくるのがセンター試験でした。
これは大学入学共通テストという名称に変わっても同じと考えられます。

しかし、こういった情報はまだすべてが確定して発表されているわけではありません。
「~する予定」というものも含まれているために、正確な情報を押さえておくことを心がけておきましょう。