親御さんとお子さんとの関係性について
受験生と保護者の関係性は受験をするにあたって非常に重要になります。
顔を合わせるたびに喧嘩していたり、無視し合うような関係であれば決して受験にプラスにはならないのです。
特に医学部のような専門性や偏差値が高いところ、かつ授業料も他の学部と比べて格段に高いところを受験する場合などはより重要と言えます。
ここでは親子関係について述べていきたいと思います。
▼目次
1. 保護者側の方がより意識を
医学部を受験するような学生は勉強時間も多く、プレッシャーもあるために常に神経が過敏になっています。
そんな学生の方にあれこれと期待しても保護者の思い通りになるわけがありません。
模試の結果が望ましくなかった、子供がイライラしている、といったことがあっても保護者は落ち着いて対応しなければいけません。
保護者の方が神経質になるとそれは子供に伝わります。
そうすると子供も落ち着いて勉強することができなくなり、不必要な衝突が起こったりするのです。
また、保護者自体が高学歴であったり医学部を卒業していたりすると色々とアドバイスをしたくなるものです。
しかし、保護者が医学部を受験したのがいつなのかを自覚する必要があります。
本当に30年前の知識が現在の医学部受験に役立つでしょうか。
おそらくほとんど役に立つことはないでしょう。
受験情報は毎年のように変化しています。
保護者が受験したときとはまったく違うということを認識しなければいけません。
現在高校や予備校の講師をしている保護者ならともかく、それ以外の保護者が受験について子供に語る必要はないのです。
それは学校教師や塾の講師に任せてしまいましょう。
逆に子供が学校や塾、受験についての悩みなどを保護者に話しかけてきたときは真摯に聞いてあげましょう。
特に注意やアドバイスをする必要はありません。
聞くだけで勉強のストレスが解消しているのです。
あくまで保護者は自然体で接して、子供が頼ってきたときは対応するくらいで良いです。
2. まったく同じ子供はいない
「このやり方が絶対的にどの子供にも正しいやり方である」という方法は存在しません。
まったく同じことをしても子供によって正解、不正解があるからです。
たとえば、学校の定期考査前に勉強スケジュールを保護者が管理して、その通りに子供に勉強をさせたとします。
その後、どれくらい勉強できたかも保護者がチェックします。
こういった行為に対して「自分でやったらどうしても甘えがでてしまって計画通りできないので感謝している」と保護者の行為を受け入れてその通りに行動する子供もいます。
かと思えば、「自分で考えてやっているのにいちいちうるさい。放っておいてほしい」と否定的に受け取る子供もいます。
模試を受けるたびに入り口まで送迎する保護者に対しても「安心だから毎回送迎してもらってうれしい」という子供と「すべて管理・監視されているみたいですごく嫌だ。
小さい子供じゃないのだから自分で行ける」という子供もいます。
このように同じ行動をとっても子供の受け取り方は違うのです。
そのために自分の子供にはどういった対応が正しいのかを見極めていかなければいけません。
「放っておいてほしい」と子供が言ったので放っておいたら全然勉強が進まない、ということもあります。
ただ子供が言うことを鵜呑みにして良いものでもないのです。
3. 趣味・交友関係には口出ししない
子供が保護者に対して不満を持つ事柄で常に上位にくるのがこれです。
医学部を受験する生徒は平均すると一日に10時間ほどは勉強しています。
その合間にわずかな時間マンガを読んだりゲームをしたりしていることに対して「受験生がこんなくだらないマンガを読んでいる場合か」と怒る保護者がいますが、これは逆効果と言えます。
もちろんこういった休憩時間が長すぎるのは問題ですが、医学部を受験しようとしている生徒であればそもそも最低限の自己管理はできる子供がほとんどです。
その上で休憩をしていることまで注意する必要はありません。
保護者から見ればくだらないものでも子供には必要な休息なのです。
また、友人と携帯やスマホなどを使って連絡していることに対しても「友達と遊んでいる場合じゃない」と否定的な保護者がいます。これもずっとその友達と連絡をし続けている、遊びに行く頻度があまりにも多いなら問題ですが、息抜き程度なら放っておきましょう。
こういった中で、模試や受験校の情報をやり取りすることもありますし、そもそも子供は交友関係を保護者に口出しされることを特に嫌がります。
4. まとめ
基本的に受験生に対する保護者の対応の仕方は「関わり過ぎない」「子供に応じて対応」が一般的です。
医学部を受験しようとしている子供であれば、遊びすぎたり、勉強をまったくしないということ自体が少なく、そのあたりはむしろ楽と言えます。
ただ、長い勉強時間によって神経が過敏になっていることが多いために、なおさら保護者はおおらかに自然体で過ごすことが良い関係性を保つ秘訣なのです。