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社会人から医学部を目指す場合 重要な2つのポイント

社会人として働いている人がそこから医者になることはできるのでしょうか?
実はこれは不可能なことではないのです。
ここでは社会人が医学部を目指す場合の方法を紹介してきます。

▼ 医学部入試コラム 目次

社会人枠を利用する

学士入学で医学部2年生もしくは3年生から入る

まずは大学時代に取得した単位を利用した「学士編入」という方法です。
大学によって条件は違っており、4年制大学の卒業資格のほか、特定の科目の単位取得など条件がつけられている場合があります。

この方法を使えば文系の学部を卒業した人でも、そこで取得した単位を利用して編入するということが可能となります。
ただ多くは理系の学部や薬学部、歯学部などを卒業した社会人が受験することが多く、合格するのはかなりの困難であるとされています。

メリットとしては何校でも受験することができるということと、在学している途中でも医学部に編入することができることがあります。

試験科目は英語、生命科学系統、面接、小論文などが一般的ですが、一般入試よりも公開されている情報が少ないために、対策がたてにくいというデメリットもあります。

メリットはあるものの、募集人数やライバルとなる受験生のレベル、倍率などを考えると決して簡単な道ではないと言えるでしょう。

他の受験生と同じく一般入試を受ける

もう一つの方法は他の受験生と同じように一般入試を受験して、医学部の1年生からスタートするというものです。
この場合はそれまでに取得した単位を利用して受験するというのではなく、英語、数学、理科2科目というオーソドックスな一次試験を受けて、二次試験で面接や小論文が行われることが多くなっています。

ただし現役生や浪人生と同じだけの勉強時間を確保できるかどうかは、社会人の状況にもよります。
もし社会人として勤務したまま医学部受験を目指すのであれば、どうやって勉強時間を確保していくかが問題となるでしょう。

効率よく勉強を進めていくには自分が受験しようとしている学校の試験科目や問題傾向をしっかりと調べた上で科目を絞って勉強していくのが良いでしょう。

また、現役生たちのように模試などを頻繁に受けて自分の今の位置を正しく把握するということが重要になります。
できれば公開模試などを受けに行くようにしておきましょう。

社会人枠の現状

社会人枠として医学部を目指している人の現状

では実際に社会人として勤務している人や医学部以外の学部に入った上で、医学部を受験しなおす人はどれくらいいるのでしょうか?
実は医学部の再受験者数は約4万人とも言われており、その中には30歳以上の年齢の人も多くいます。
つまり社会人から医師を目指すのは決して不可能なことではないのです。

まったく違う分野から医師を目指す人もいますし、薬剤師などとして勤務しているうちに医師を目指すという人もいます。

再受験する人の長所とは

社会人としての経験がある人が医師を目指す場合、その社会人としての経験が医療現場で役に立つことがあります。
客観的な視点で物事を見ることもできますし、ストレートに医学部に入学して医師を目指す人とは、違った観点から物事を考えることができるというメリットもあります。

また、すでに社会人として働いている上で勉強を続けて、一から医師を目指すという強い意欲と信念が評価されることもあります。
特に二次試験の面接や小論文ではそれらの社会人としての経験や考え方を伝えると良いでしょう。

再受験する人の短所とは

まず現役生たちと比べると年齢が上のこともあり、体力や集中力といったところで不利になることがあります。
勉強自体にも体力は必要ですし、もし合格して医師を目指すという場合にも医師はかなり体力を必要とするからです。
そういった点が不利に働く可能性はあります。

そしてどうしても不利になるのが勉強時間です。
一般的に医学部に合格するには国公立だと最低2000時間、私立でも1000時間以上の勉強が必要だとされています。
社会人として勤務しながらその勉強時間を確保していくことができるかどうかがポイントとなるでしょう。

また大学側が再受験者に関しては情報をほとんど公表していないということがあります。
そのために再受験者が有利になるのか不利になるのか、といったことはほとんどわからないのです。

ただし一般的に言われているのは実際に医師になったとしても一人前の医師として働けるようになるには10年かかるので、医学部に入る前から年齢がある程度上の場合はやはり不利になるのではないかということです。

医学部を受験して合格してもそこから4~6年は学生として学び、医療現場にいってからも経験を積まなければいけません。
そうすると一人前になるころにはかなり年齢が進んでしまっていることが考えられるからです。

まとめ

社会人として勤務している人、他の学部に入学した人が医学部を改めて受けることは可能です。
「一般入試を受ける」「編入試験を受ける」という2つの方法がありますが、どちらが有利になるかをしっかりと見極めて受験することが重要になるでしょう。