社会人から医学部受験!そのメリットとは?
社会人から医学部に行く。
というのは時折ネットニュースなんかで見かけることがあります。
先日も柔道のオリンピック選手が引退した後に医学部に行くと言って話題になりましたね。
ところで、社会人から医学部に行く方法って二つあるのをご存知でしたか?
普通の高校生と同じ一般の試験を受ける『再受験』。
学士という資格を持っている方のみが受験できる『学士編入試験』の二通りがあります。
もし一度、大学を卒業されて社会人として働いている方が医学部を受験される場合学士編入試験は再受験よりも簡単に医学部に行くことができるかもしれません。
今回はそんな『学士編入試験』についてお話したいと思います!
【医学部入試コラム 目次】
学士編入試験とは?
社会人のための試験!
学士編入試験とは、一部の大学を除いて『学士』というものを持っている方が受験できる試験です。
学士というのは普通の4年制大学を卒業することで授与されるものです。
大学にもよるので一度受験を検討する前に応募要項を確認する必要がありますが、ほとんどの大学は4年制の大学を卒業していることを前提としています。
つまり、一度大学を卒業して社会人となった方のための試験と言えるわけです。
向いている人、向いていない人がいる!?
この学士編入試験ですが、再受験と比べて向いている人もいれば向いていない人もいます。
そしてこれは学士編入試験のメリットとデメリットと密接に関わってきます!
なるべく短期間で医学部に合格するためにはその点をしっかりと押さえる必要があります。
学士編入試験のメリット
1年生の4月入学、ではない!?
学士編入試験というのはその名の通り『編入試験』なので、他の1年生と同じ1年生の4月から通うわけではありません。
大学によってまちまちですが、1年生の9月からとするところもあれば3年生の4月から編入する大学もあるようです。
つまり、医学部を卒業するために6年間大学にいる必要が無いため医師になるまでの期間がグッと近づきます。
受験科目が少ないことがある
学士編入試験では受験科目が大学によって異なります。
英語、数学、理科。というような科目ごとではなく総合問題として出題される傾向にあります。
ただし時折、再受験と同じ科目を使用する大学もあるで事前の確認が必要です。
前の大学の知識が使える!?
社会人になる前の大学で生物系の学部に通っていた方はとても有利になります!
というのも、学士編入試験というのは大学の範囲も含めた生物系の問題であることが多いようです。
また全ての大学で英語が重要になってきます。
過去問を調べてみると問題文が英語、ということもよくあるようです。
そのため、生物系の知識と英語を大学で学んでいた方は学士編入試験にとても有利と言えますね!
また社会や物理といった高校生で勉強する科目が無いというのは社会に出てから時間が経った方にとっては有り難いですね。
学費が安くなる傾向がある
学士編入試験は主に国立大学で行われています。
私立大学でも学士編入試験はありますが、今年は3校のみです。
さらに枠も1~5人程度と枠が少ないです。
そのため大体の受験生は国立大学を狙う傾向にあるようです。
私立大学に比べて国立大学の学費は桁が一つ下がりますのでお財布に優しいと言えます。
学士編入試験のデメリット
枠が少ない!
もちろんデメリットもあります。
特に受験生の皆さんが言うのが『編入枠が少ないこと』です。
一つの大学に多くても10人ほどしか枠はなくさらに全ての大学で学士編入試験を行っているという訳ではありません。
一部の大学では一般の受験よりも倍率が高くなるという所もあります。
編入試験の科目がバラバラ
学士編入試験の必要科目は大学によってバラバラです。
そのため一般受験のような『北から南まで全ての大学を受験する』というようなことがとても難しいです。
またメリットでもあげましたが、試験の内容には大学で学ぶものもあります。
その範囲についても大学によってまちまちなので、勉強範囲で戸惑ってしまい中々勉強が進まない、という受験生もいました。
在学期間が足りない!
メリットとして挙げられる『在学する時間が短くなること』がデメリットになることがあります。
医学部の講義というのは他の学部では基本的には行いません。
そのため以前の大学で取った単位というのは基本的に使えません。
普通の医学部生が6年で勉強する所を4~5年で勉強しなくてはいけません。
効率的かつ確実に大量の知識を習得する方法が必須となります。
学士編入試験をお勧めする人は?
ここまで学士編入試験のメリットとデメリットを挙げてきましたがこれらを総括しますと学士編入試験をお勧めする人は
- 『効率的に勉強できる人』
- 『ある程度大学を卒業してから時間が空いている人』
- 『以前の大学で生物系と英語を勉強した人』
の三種類が挙げられます。
もし学士編入試験を受けようとする方でこの三つの中の一つでも当てはまれば学士編入試験を検討してみてはいかがでしょうか?