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医学部で大学院博士課程に進むメリット・デメリットまとめ

医学部受験を考えている人であれば、「医師になりたい」と考えている人が多いかと思いますが、医師以外にも様々な選択肢があり、一度は医師以外の選択肢について考えておくと、視野が広がるかもしれません。

そこで今回は、選択肢の1つである医学部の大学院博士課程について解説します。

医学部の大学院博士課程に進むメリットやデメリットはもちろん、大学院博士に進んだ後のキャリア像についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

▼目次

医学における学位とは?医学博士と医師は違う?

医学部で大学院博士課程に進むか否かについて考えるためには、まず医学における学位や医学博士と医師の違いについて理解しておくことが重要です。

そこでここからは、学位や医学博士と医師の違いについて解説します。

医学における学位とは?

聞いたことがある人も多いかと思いますが、学位には学士・修士・博士の3つがあります。

通常、4年制大学を卒業すれば「学士」、大学院の前期博士課程修了者には「修士」、大学院の後期博士課程修了者には「博士」がそれぞれ与えられます。

医学部も同様で、6年間の大学生活を経て卒業することができれば「学士」が与えられます。

ただ、医学部を卒業するためには、主張を裏付ける信頼できるデータに基づいた論文を提出する必要があります。

他の学部の卒業論文であれば、そこまでの正確性や信頼性は求められることがないのですが、医学部の多くの卒業者が医師になることから、こういった高いハードルが設けられているのです。

医学博士と医師の違いとは?

「医学博士」と聞くと、「医師と何が違うの?」「同じじゃないの?」と思う人も少なくないと思います。

しかし、医師と医学博士は全くの別物です。

医師になるためには、大学の医学部に入学し、6年間で卒業に必要な単位を取得して、医師国家試験に合格することが必須条件です。

しかし、医学博士は医師国家試験に合格する必要はありません。

その代わりに、「課程博士」か「論文博士」を選択して、医学博士の学位を取得する必要があります。

「課程博士」は、大学卒業後に大学院に進学し、必要な単位を取得したのち、博士論文を提出し審査に通る必要があります。

また、「論文博士」は、大学院に進学していているかは関係なく、博士論文を提出し、審査を通過しなければ、学位を取得することはできません。

医学博士の取得後は、一般企業に研究職として就職したり、大学に教員として就職したりして、研究を続ける人が大半だと言われています。

医学部で大学院博士課程に進むメリット・デメリット

ここまで医学博士の学位を取得するまでの流れなどを解説してきましたが、どんなことにでもメリットとデメリットがあるように、医学博士課程に進むという選択にも、メリットとデメリットがあります。

そこでここからは、医学部で大学院博士課程に進むメリットとデメリットを解説します。

医学部で大学院博士課程に進むメリット

医学部で大学院博士課程に進むメリットは、やはり「医学の進歩に関わることができる」ということです。

大学院に進学すれば、日々研究を行うことはもちろん、最新の研究に携われたり、身近な病気に対する治療法の研究を行えたりするなど、医学の進歩に関わることができているという実感を持つことができます。

ほかにも、企業への就職を考えている人にとってもメリットがあります。

医学博士を取得しているということは、専門性の高さを表すことになるので、報酬やポジションなど、優遇される可能性が高いのです。

医学部で大学院博士課程に進むデメリット

医学部で大学院博士課程に進むデメリットは、「医師になることを先延ばししなければならない」ということです。

さきほども解説した通り、医師になるためには医師国家試験に合格しなければなりませんが、医学博士を取得するためには、医師国家試験の合格は不要で、研究に注力しなくてはならなくなります。

そのため、「医師になりたい」と考えている人にとっては、博士課程を取得することは、医師になることを先延ばしにせねばならず、複雑な思いになってしまうという人もいるでしょう。

医学部で大学院博士に進んだ後のキャリア像

医学部で大学院博士課程に進んだ後のキャリア像は、主に一般企業の研究職に就職するか、大学で教員となり研究を続けるという選択肢があります。

また、大学院博士に進んだからと言って、医師になれないというわけではありません。

医学博士を取得した後に、医師国家試験に合格することができれば、医師になることも可能です。

さらに、大学院や研究で培った高い専門性を活かして、専門医として技術を磨き、自分の病院やクリニックを開業することもできます。

まとめ

今回は、医学部の大学院博士課程について解説しました。

「医学部進学=医師になる」というイメージを持っている人も多いかと思いますが、大学院博士課程に進めば、研究職や教員を目指すということもできる上に、国家試験に合格することができれば、その専門性を活かして医師として働くことも可能です。

将来についての選択はすぐに決まるものではありませんし、医学部受験をクリアしなければ始まらないことではありますが、自分自身がどのように働きたいかを具体的に考えることで、受験へのモチベーションアップにもつながるため、ぜひ一度考えてみてください。